
Googleの「リンクの否認ツール」を弊社で利用する機会があり、少しわかりにくい内容だったのでメモとして書き留めておきます。今後ペンギンアルゴリズム(アップデート)がリアルタイム更新になる見込みなので、「リンクの否認ツール」を利用する機会は多くなりそうですね。ペンギンアップデートにつちえは「新ペンギンアップデート(アルゴリズム)は更新されるか?」をチェックしてみてください。
- Google公式ページ:バックリンクを否認する
- Google Search Console:リンク否認ツール
上記の内容を分かりやすく説明していきます。
※「リンク否認ツール」は安易にまたは頻繁に利用するものではありません。利用前には注意しましょう。
1.否認するバックリンクとは
2.被リンクはSEO対策に有効なのか?
―SEOに効果がある高品質な被リンクとは
3.リンクの否認ツールを利用する前に行うこと
―A:サイト管理者に連絡
―B:「WHOIS」情報で問い合わせる
―C:利用サーバー側に問い合わせる
―「ABC」のプロセスをGoogleに伝える
4.否認する被リンクをチェックする
―被リンクデータをダウンロードする
5.リンクの否認ファイルを作成する
―リンク否認.txtファイルのひな形
6.リンクの否認を行う
―リンクの否認ボタンをクリックする
―「.txtファイル」をアップロードする
―否認ファイルの送信完了
7.リンクの否認で良くある質問とは
―リンクの否認ツールを使う被リンクとは
―リンクの否認を行ったがGoogleからメッセージがない
―ドメイン丸ごと否認する「domain」を利用する場合とは
―有料リンクを外したい場合、利用すべきですか
―リンク否認ツールのみで完了して良いのか
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【目次】
1.否認するバックリンクとは
Googleはすべての違反したバックリンクを「リンクの否認ツール」を利用して、報告してほしいとは思っていないです。まずは、その部分を心にとめておいて下さい。Googleは否認するべきバックリンク(被リンク)を公式ページで以下のように回答しています。
- SEO業者が貼った有料リンク
- 品質ガイドラインに違反しているリンクプログラム
- 第三者からの悪影響があると思われるリンク
- スパムリンク
- 人為的リンク
- 品質が低いリンク
Google では、第三者のサイトでの操作がウェブサイトに悪影響を及ぼさないようにすることに注意を払って取り組んでいます。場合によっては、ページやサイトについての Google の評価に参照リンクが影響を与えることがあります。
上記のようにGoogleは回答しています。つまり、不特定多数の第三者からのリンクでも順位に悪影響を及ぼす可能性があることを示唆しているといえます。
そのため、低品質なリンクに関しては、以下の回答がをしています。
ウェブから PageRank を操作する意図のある悪質なリンクや品質の低いリンクをできる限り削除することをおすすめします。
まずは、自社(自分)のサイトについた低品質なリンクを自社で削除することを進めており、リンクの否認ツールにおいては利用を進めていないですね。
2.被リンクはSEO対策に有効なのか?
SEOコンサルティングを行っている中で良く質問される事項ですが、「被リンクはSEOに有効なのか?」という問い合わせをいただきます。
結論から伝えると、現時点で被リンクは有効です。
ただ、勘違いをしていただきたくない点としては、SEO対策業者に頼む一部の被リンクであったり、意図的な被リンクであったりは現在では有効ではありませんし、この記事はリアルタイムペンギンアップデートの前に書いた記事なので、アップデート後はやはりわかりません。
SEOに効果がある高品質な被リンクとは
まず、自社のリンクを確認する前に、高品質なリンクとはを確認しておきましょう。
- ソーシャルメディアでの被リンク
- サイトの権威性があり紹介されている被リンク
- 内部リンク
上記が高品質なリンクと考えます。Googleも以下のように説明をしているのはご存じでしょうか。
他のサイトから自分のサイトへの高品質で関連性の高いリンクを作成してもらう最善の方法は、インターネット コミュニティで自然に人気を獲得する、関連性の高い独自のコンテンツを作成することです。良質なコンテンツを作成すると、それが利益につながります。リンクは編集者による人気投票のようなもので、役立つコンテンツの数が多いほど、誰かがそのコンテンツが自分のサイトのユーザーにとって役立つことに気付き、リンクを作成してもらえる可能性が高くなります。(参照:リンクプログラム)
SNSを利用したソーシャルメディアも被リンクの1つとなり、SEOに与えるSNSの効果をソーシャルシグナルとも言います。特に、リンクだけを張ったプログラムや、一部のRSSを利用して作成した、低品質なまとめサイトなどは低品質といえるので注意しましょう。
3.リンクの否認ツールを利用する前に行うこと
リンクの否認ツールを利用する前に行うことは以下の通りです。出来るだけ、Google側に依頼をせず、自力で解決するプロセスを踏みましょう。このプロセスがないと、Googleにリンクの否認をした際に、否認実行がやはり遅くなるといえるでしょう。
- サイト管理者・問い合わせフォームなどで外すことを依頼する
- 「WHOIS」情報で、サイト管理者の連絡先に問い合わせる
- 利用サーバー側に問い合わせる
上記のようなプロセスを必ず行いましょう。1つ1つ確認していきます。
A:サイト管理者に連絡
ウェブサイトに問い合わせフォームや連絡先のメールアドレスの記載があった場合は、まずはサイト管理者に連絡をしましょう。比較的容易に被リンクを外してもらうことが可能だと思います。ポイントは困っている旨と、外してほしい期日を決めておくことが重要です。(期日は5営業日から10営業日程度が好ましいでしょう。)
また、送ったメールは必ずデータとして保存しておきましょう。
B:「WHOIS」情報で問い合わせる
「WHOIS」情報はサイトのドメインさえ分かれば取得できる情報です。様々な「WHOIS」サービスがありますが、お名前ドットコムの「WHOIS」をリンクで張っておきます。調べてもらうと、管理者と管理者のメールアドレスの記載があります。
また、「WHOIS」代行サービスを行っているサーバー会社やドメイン会社などがありますので、その場合はサイト運営者を特定することができません。もし、「WHOIS」情報にサイト管理者本人、または会社の名前の掲載があれば、こちらも比較的容易に外してもらうことが可能です。
C:利用サーバー側に問い合わせる
ドメインを運営しているサーバー側に問い合わせを行う方法も1つです。サーバー側にも管理者責任が発生しますが、まずは丁寧に困っている旨と、サイト運営者に伝えて欲しい旨を記載してメールを送りましょう。
電話ではなく、メールでの対応がおすすめです。この場合まで至ったケースの場合は非常に解除が難しくなるので、送ったメールは必ずデータとして保存しておきましょう。(最悪弁護士を通じてとなりますが、基本的にここまで来ると被リンクを外してもらうのが難しいです。)
「ABC」のプロセスをGoogleに伝える
以下で再度説明しますが、リンクの否認ツールには文章を書き込むことができます。その書き込むときに、ABCいずれかのプロセスで被リンクの削除を依頼したが、無理だった旨を伝える必要があります。
また、被リンクの否認ツールで解除したとしても、基本的には悪質な被リンクは外した方が良いので、対応を続けるように心がけておきましょう。
4.否認する被リンクをチェックする
リンクの否認ツールを利用する場合には、否認するのであれば、一度にまとめて否認したほうが無難です。そのため、Google Search Console(旧ウェブマスターツール)へ行き、そのウェブサイトに付いている被リンクをチェックします。
- Search Console>検索トラフィック>サイトへのリンク
Search Consoleにログインを行い、サイトへのリンクをクリックします。そのページの中で、「リンク数のもっとも多いリンク元」の項目の「詳細」をクリックします。
被リンクデータをダウンロードする
- 詳細>最新のリンクをダウンロードする>ダウンロード形式の選択
上画像のような形で、最新のサイトに付いている被リンクを念のため確認しておきます。(更新頻度は1週間前後です。)最新でついた被リンクから、今までついた被リンクがすべて確認することができます。
5.リンクの否認ファイルを作成する
否認するリンクが確定したら、リンクを否認するファイルを作成していきます。リンク否認ファイルを作成する注意点は以下の通りです。
- .txtファイルで作成する
- タイトルは何でも良い
- URLの否認か、ドメイン全体での否認かで書き方が異なる
- Google宛にコメントを添えた方が良い
上記のような書き方が好ましいです。「.txtファイル」は、Windowsであればメモ帳などで保存し「.txtファイル」を選択しましょう。タイトルは自由ですがなるべくわかりやすいタイトルを付けましょう。
リンク否認.txtファイルのひな形
- 「#」・・・コメントの挿入
- 「domain」・・・ドメイン全体の否認
- 「http:」・・・URLでの否認
domain:example.com
#リンクの削除を依頼出来たが反応がない
http://example2.com/abc
https://example2.com/abc
http://www.example2.com/abc
http://example2.com/xyz
上記のような形で記載するのがベターです。.txtファイルの書き方は以下を注意しましょう。
- 「#」で必ずコメントを入れること
- 「domain」は「http:」も「/」も不要
- 「http:」と「https:」は別ドメイン
- 「wwwあり」と「wwwなし」には注意する
リンクの否認を行う場合は必ず「#」でコメントを入れておきましょう。なぜ否認するかGoogle側に分かったほうがズムーズです。また、「wwwあり」「wwwなし」や「httpsあり・なし」ではドメインが異なりますので、不安であれば両方入れておきましょう。
6.リンクの否認を行う
以下のリンク否認ツールへ行き、ウェブサイトを指定して、先ほど作成した「.txt」ファイルをアップロードしていきます。
- Google Search Console:リンク否認ツール
「リンクの否認」の下の英語には以下のようなことが記載されています。
あなたがコントロール(自分自身で貼ったまたは依頼していない)していない低品質のリンクによって害されていると思われる場合は、あなたのサイトを評価する際にそれらを考慮しないようGoogleに依頼することができます。あなたのサイトを指して不自然なリンクをクリーンアップするためにあらゆる努力をするべきです。単にそれらを否認することは十分ではありません。 詳しくはこちら。
上記のような記載があります。つまり、あなたのサイトのリンクを否認(外す)するのは十分努力したのか?ということを説いています。リンクの否認を行うよりは、外すように努力することをGoogleは勧めています。
リンクの否認ボタンをクリックする
この部分で重要なのは否認するサイトを間違えないことです。複数登録してある場合などは間違いやすいので、必ずチェックしましょう。
ウェブサイトを選んで次に進むと、最後の警告が来ます。
これは高度な機能なので、慎重に使用する必要があります。使い方を間違えると、Google 検索結果でのサイトのパフォーマンスに悪影響が及ぶ可能性があります。ご自分のサイトに対して、スパム行為のあるリンク、人為的リンク、品質が低いリンクが数多くあり、それが問題を引き起こしていると確信した場合にのみ、サイトへのリンクを否認することをおすすめします。
Googleの検索エンジンランキングは被リンクの要素もランキング要因に含んでいます。そのため、むやみやたらに被リンクを否認すると、ランキングが下がるということを警告しています。
「.txtファイル」をアップロードする
先ほど作成した「.txtファイル」をアップロードします。
上記でお伝えしたい注意点は、「ファイルのアップロード」を行ったら「送信される」ということです。再度、ファイルに記載間違いがないか、追加がないかを再チェックしてからアップロードしてください。
否認ファイルの送信完了
「リンクの否認ファイル」がGoogleに送信完了したら、ウェブマスターツール上と登録しているアドレスに上画像のようなメッセージが届きます。こちらで送信が完了したということになります。こちらで、リンクの否認については終了となります。
7.リンクの否認で良くある質問とは
リンクの否認ツールを利用するにあたって、質問事項をまとめておきました。悩んだらウェブマスターフォーラムで投稿し、ウェブマスターに確認することをお勧めします。
リンクの否認ツールを使う被リンクとは
- リンクの否認ツールを利用する被リンクは以下の通りです。
- 自社(自分)や業者に削除依頼できないもの
- サイト運営主に依頼を出しても削除してくれないもの
- SEO業者が貼った有料リンク
- 品質ガイドラインに違反しているリンクプログラム
- 第三者からの悪影響があると思われるリンク
- スパムリンク
- 人為的リンク
- 品質が低いリンク
上記のような条件となります。品質が低いリンクについては色々な概念が有りますが、リンクサイトのような中身のないリンクの集合体などのサイトを指します。分からなければ否認しない方が無難となります。
リンクの否認を行ったがGoogleからメッセージがない
自社のサイトをリンクの否認を行ったとしても、「リンクの否認が完了しました」のようなコメントは届きません。(「Search Console」に手動ペナルティがかかり、解除を行う場合には届きます。)リンクの効果を無効かしたいリストをGoogleに知らせる役割のみです。
半月から1ヶ月ほどでリンクの否認が完了するのが一般的です。
ドメイン丸ごと否認する「domain」を利用する場合とは
URL単体ではなく、「domain」を使い、ドメイン丸ごと否認する場合は以下のケースが上げられます。
- リンクをしている側のウェブページが「www」あり・なしが別々に被リンクが貼られている場合
- リンクをしている側のウェブページが「https」や「http」で正規化されていない場合
上記のような場合に起こります。
フリーブログなどは、「domain」を利用すると、すべてのそのフリーブログのリンクが否認されるので注意しましょう。また、ドメインで否認するのは有効で横着な行為ではありません。
有料リンクを外したい場合、利用すべきか
有料リンクは自社からの申し込みになります。有料リンク元に連絡が取れない、すでに廃業していて、音沙汰がない場合を除き、自社でリンクを外す依頼をしましょう。リンク否認ツールを利用すべきではありません。
有料リンク元に連絡が取れない、すでに廃業していて、音沙汰がない場合等はその旨を「#」でコメントを書き、リンク否認ツールで送信しましょう。
リンク否認ツールのみで完了して良いのか
順位を下げている被リンクを「リンク否認ツール」で解消して安心してはいけません。なるべく、自信で外す努力を続けておきましょう。外してしまった方が安心です。
まとめ
リンクの否認ツールはリアルタイムペンギンアップデートが行われたら頻繁に使う方が増えそうですが、なるべく自身の手で削除を行った方が、有効になると思われます。まずは、なるべく外す努力を行ってみてください。
最後まで、ありがとうございました。
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